鱸ボックス

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SilverStream 87 RED EYE

今年の11月頭くらいに購入しました。

使用期間自体は1ヶ月ちょいと短いですが90アップ3本を含むランカー6本を捕獲したことで感触も掴め、既に数箇所の改造も済ませたのでここいらで改造前のシルバーストリーム87レッドアイについてのインプレを書き残しておきます。

ちなみにですが、当地域にはアカメは生息しておらず、またヒラスズキも生息していないため100%マルスズキのみでの評論となります。その為、ラインシステムもPE1.5号、ナイロン6号と比較的ライトなセッテイングでの使用ですので、その前提でお読み下さい。

ファイト評

レギュラーテーパー気味の良く曲がる粘る系統のブランクです。アカメ、モンスターシーバス用というおどろおどろしい文言がついていますがガチガチの棒という訳ではなく、実際は60クラス相手でもバットまで綺麗に曲がりいなしてくれます。それ以上のサイズが掛かると、そこから更に曲がり込み、復元力でリフトしてくれます。限界値としても90クラス相手でもまだ余力を残しているのが感じ取れましたのでアカメ用という文言に嘘偽りは無さそうでした。

このロッドの特筆すべき点はその曲がるがパワーはあるという性質で、ガチガチの棒竿と比べ非常にフックの変形が少ないのです。大型ルアー、大型フックでのみの使用であればガチガチのロッドでも問題はないのですが、自分のようにST46#4~6と言ったノーマルなフックがメインの場合はこの曲がる性質は非常にありがたく、大型魚が走る、そして首を振る、その時にロッドに曲がる余地が無い状態でヘッドシェイクの負荷が全てフックに行き変形を起こす…というケースがかなり解消されます。

ティップに関しては少し硬めですが、通常のシーバスゲームに関しては特に弾きまくるというようなことはないと思われます。誤爆が多いウェイク系のルアーをメインで使用していますが、特にノリが悪いと感じることはなくむしろ良く曲がるためかヒット直後の暴れ方がマイルドでバレにくい印象を受けました。当県には無いので検証できていませんがバチ抜け等の特別繊細なティップが要求されるような釣りには向かない可能性は高いです。似た系統でホタルイカパターンはあるので来年春に検証してみたいと思います。

キャスト評

キャストに関してはレギュラーテーパー故に一般的なファストテーパー気味の竿とは少しフィーリングが異なります。ティップから手元に徐々に荷重が掛かるのではなくいきなりベリー部から曲がるような感触で、所謂「軽いルアーはティップで、重いルアーはバットで投げる」というようなルアー毎に投げ方を変えるようなロッドではありません。どのルアーも同じように投げて飛距離もそれなりと言った様相です。

max40g表記ですが、ペンデュラムキャストならばUKBB(60g)までは投げられ、ジョイクロ178(56g)も投げれます。ウェイキーブー(48g)までは快適に扱えました。

軽いルアーはアガケ95F(15g)くらいは快適で、それ以下になると投げられるもののコントロールがつきにくい印象を受けました。湾奥系の軽量ルアーをアキュラシー重視みたいな釣りには向かないと思います。というかアキュラシーに関しては正直ファストテーパーのロッドに比べると少し劣るかな、と。

ロッドの曲がりが大きいのでショートキャストのコントロールには少しやり辛さを感じました。また、グリップ長も一般的な8f6ロッドに比べると5cm程度長く、コンパクトなキャストは不向きです。体の前でサイドキャストするとベストのポケットにグリップエンドが当たるのがストレスでした。オープンで遠距離の橋脚撃ちが似合うロッドです。

ライン抜けに関しては、ガイドが非常に大きくトラブルは少ないです。ただ、トップガイド(SIC-J Φ10mm)が重い事によるダルさは感じるので余程太いラインを使用しない限りはサイズを落とした方がいいでしょう。私はSIC-J Φ8mmに落としましたが、トラブルレスのまま、かなりシャッキリ感が増しました。アキュラシーも向上するので使用ラインに合わせてのカスタム推奨です。

ロッドアクション・感度評

基本的にタダ巻き系のロッドだと思います。ティップが固い為、樹脂バイブのリフトアンドフォールでのテンションフォールで着底を取るのが難しく、また、竿全体が曲がるのでミノーでのスラックジャークもやり辛い印象を受けました。この手のアクションはティップ柔、ベリー硬のファストテーパーが個人的にはやりやすいですね。

グリップも長いのでロッドアクションには不向きです。脇に挟んでのジャーキング程度であればできるにはできますが結局ロッド全体がよく曲がるので快適ではないです。脇に挟んでのタダ巻きが一番快適です。

感度はそこそこな印象。軽くて短いので感度自体はそれなりにはありますが、ガイドが大きい事や、グリップの長さがそれをスポイルしています。まあ、ガチの繊細なゲーム向けではないですね。あくまで大型魚と真っ向勝負する為のパワーロッドなので超高感度は期待しないでください。

総評

走られると難しいポイントで通常サイズのルアーとそれに見合うラインシステムを用いて大型シーバスと真っ向勝負するには最高のロッドだと思います。60クラスならばバレもそこまで多くないので日常使いにも大きなストレスはなく、不意の大物の時には本領を発揮しねじ伏せてくれて非常に頼もしいです。

思うに、8f半ばでこういうロッドって実は少ないのではないでしょうか。自分も実際触った訳ではないのでインプレ等を読んでの印象ですが、大抵ショートロッドでパワーモデルはガチガチの棒が多いというか…レッドアイのように短いレングスをフルに使っていなすタイプのパワーロッドは割とレアなんじゃないかと思います。

個人的にはグリップ長とトップガイドが不満なのでそこは改造していきます。というか、既に改造済です。改造後もいずれインプレを書きたいと思います。